日帰りで緑内障手術に対応
緑内障の治療では基本的に、点眼などの薬物療法から始めます。しかし、点眼による治療が奏功しない場合には、レーザー治療や手術も選択肢となります。
当院では、日帰り緑内障手術に対応しており、患者様によっては白内障手術と同時に行うこともあります。患者様への心身の負担を最小限に抑えた手術を行っていますので、お気軽にご相談ください。
緑内障手術の種類
MIGS低侵襲緑内障手術 トラベクロトミー、istent
MIGS(Micro Invasive Gulaucoma Surgery)は、日本語では「低侵襲緑内障手術」と訳され身体への負担が少ない緑内障手術の総称です。白内障手術との相性も良好で、同時手術により手術回数や傷口を減らせるメリットもあります。また従来の術式より手術侵襲が大幅に低減され、手術時間も大幅に短縮することが可能となりました。
しかし従来の線維柱帯切除術と比較すると眼圧下降効果は弱く、術後も点眼薬を併用しながら目標の眼圧値を目指します。(点眼薬の本数や種類は減らせることが多いです)
白内障手術との相性が良いため同時に行うことが多いですが、単独での手術にも対応できます。ただし、有水晶体眼(白内障手術を受けていない)の場合、内眼手術を契機に白内障が進行することも多く注意が必要です。また眼の中の組織(線維柱帯)を切開するため必ず出血が生じます。軽度の出血で済み自然に改善することが多いですが、出血が吸収されるまでの数日~1週間程度は視界のかすみを感じることがあります。ただし抗凝固薬・抗血小板薬等を内服されている方では多くの出血を来すこともあるため、線維柱帯に非常に小さなチタン製のバイパスステントを留置するistent術式で対応することで出血のリスクを大幅に低減させることが可能です。当院では患者様のご負担を減らすべく、トラベクロトミー、istent両者の手術に対応しています。
術後に気を付けること
- 術後は⽬や⽬の周辺を強く擦ったり、押したりしないで過ごしましょう。
- 力んだり、いきんだりすると出血のリスクがありますのでお控えください。
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直後は前房出血が落ち着くまで姿勢の制限が必要になることがあります。
- 前房内の出血によって、一時的に視力が低下する可能性がありますが、ほとんどの場合は自然吸収されるため心配ありません。
起こり得るトラブル・副作用
眼の内側の組織を切開するため線維柱帯が切開されると必ず出血が生じます。そのため術後から数日の期間は、目の中の出血によって、視界がかすんで見える可能性がありますが、多くの場合は数日程度で落ち着きますのでご安心ください。稀にですが、以下のトラブルまたは副作用が生じるリスクもあります。
- 目の痛み
- 頭痛
- 視力低下
- 白内障
- 硝子体出血
- 眼内炎
- 眼圧上昇
- 低眼圧、低眼圧による黄斑症
- 角膜障害
- 前房出血
- 浅前房
- 前房消失
- 毛様体乖離
- stentの脱落
など